ストーカー化する彼女

ストーカーという言葉を聞くと、女性が男性につきまとわれるケースを連想する人が多いと思いますが、私は女性にストーカーされたことがあります。

 

大学に入学して間もない頃、私は先輩に誘われて文科系のサークルに入部しました。
そのサークルには私と同年代の人たちが何人もいて、後にストーカー化する彼女ともそこで出会いました。

 

彼女の名はSさん(仮名)といって、ルックス的にはどこにでもいる感じの地味系女子でした。
性格もおとなしいの一言で、自分から他人に話しかけているところをめったに見かけたことがありませんでした。

 

ある日、サークルの飲み会が開かれたのですが、案の定引っ込み思案なSさんは、会合の隅っこに座ったまま居心地が悪そうにしていました。
なんとなくかわいそうな気がしたので、私は気を遣って彼女の横に座り、事あるごとに話しかけるようにしていました。

 

Sさんは異性と交流を持ったことがあまりなかったらしく、私に親切にされたことがとても嬉しかったようでした。
飲み会後に互いの連絡先を交換して以来、彼女は頻繁に私と接触をもちたがってきました。

 

私自身はSさんのことを異性として、そこまで意識してはいなかったのですが、彼女は完全に私の彼女になった気でいるようでした。

 

次第に、私が他の女性と会話しているだけで怒り出すようになり、私は彼女がとても思い込みの激しい女性であることに、不安を感じるようになりました。

 

そして、Sさんと二人っきりで会話をしていた時、彼女が何気なくつぶやいた一言が私を戦慄させました。
「私のこと嫌いになったら、殺すかもしれないから。」
女性に真顔で殺すと言われる圧迫感は体験した人でなければわからない恐怖だと思います。
私はそれ以後、できるだけ彼女を刺激しないように彼女と距離をとるようにしました。

 

しかしSさんの執念が止まるはずもなく、毎日のように大量のメールが送られてきました。
留守電に脅迫めいたメッセージを残されたこともありました。
自宅に来てドアを叩かれたこともありました。
彼女は完全にストーカー化してしまったのです。

 

情けない話ですが、私は精神的に参ってしまい、学校も休みがちになりました。

 

すると、私の変化に気づいてくれた友達が私のために行動を起こしてくれました。
Sさんには同じ大学にお姉さんがいたので、彼女に相談してみたのです。

 

Sさんのお姉さんはとても理知的な方で、妹に迷惑行為をやめるように諭してくれました。
その後多少のいざこざはありましたが、最終的にはSさんのストーカー行為はなんとか止まりました。

 

ストーカー被害に悩んでいる方は、一人で悩まず、必ず第三者の協力を仰ぐようにすべきです。
深刻な事態の場合は警察がいいでしょう。

 

ストーカー化している人は精神的に追い詰められている場合が多いので、間違っても二人っきりで会って話し合おうとしてはいけません。
何をされるかわかりませんよ。